方正株式会社

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DXコラム 第2回「機械としての思考」

20.11.16

#DX #コラム

 

方正株式会社 DX推進室 若井秀之フェロー

方正株式会社 DX推進室 若井 秀之フェロー

 

方正株式会社は、IT革命に積極的に参加し、社会のDX(デジタルトランスフォーメーション)の大きな力になることをミッションとしています。DXは、日本では2018年に経済産業省が取りまとめたDX推進ガイドラインによって認知を拡大しています。その中で方正は2020年6月にDX推進室を新設し、若井秀之をフェローとして迎えました。
若井は、建機メーカーで生産システム、工作機械および建設機械についてDXの研究・研究指導を行ってきました。その中で西ドイツへ留学、ベルリン工科大学の故Gunter Spur(ギュンター・シュプール)教授に師事し、その後に東京大学で工学博士号を取得しました。
若井の業務経験に基づく独自の視点で、DXについて語ります。

前回は、現在の若井の研究内容と、未来のDXの姿『「機械が、機械に対して行う」パターン認識』についてお伝えしました。第2回となる今回では、序章で言及のあった「機械としての思考」に焦点を当ててお伝えします。

 

 

機械が機械として思考するには

機械が機械として考えるということは、取り込むべきデータを人間に教えられるのではなく、機械が自分で選んでくることです。つまり判断材料を自分で作るということですね。有名な例としては、将棋やチェスなどがあります。「この手は打ってはダメだ」とか、外から人間が教えると、機械はそれを補助として自分で判断してゆきます。

機械が機械(ブラックボックス)を診断しようとした時、機械は最初、順次データを集めて考えてゆくのですが、診断に必要な情報もあるし、不要な情報もあります。そのため、集めたデータから機械が何かを判断するときに、通常は人の助けが必要です。このデータはダメだとか、こういうときは良いとかですね。つまり、自分が集めたデータから自分で考えることは通常はできない。機械の判断の補助のために人間の時間が割かれているわけです。

 

人工知能の大きな変革というのは「何を判断材料にするか」を自分で考えて、ブラックボックスの中を類推することにあります。食べるもの=つまり取り込むデータを自分で取捨選択していくようなイメージですね。

機械としてただ入力された計算結果を出力するのではなく、機械自身が考えて選びながら結果を見て判断し、さらに考えていく。これを繰り返してより的確な判断をしてゆけるようになっていくと考えています。

 

つまり、AIにしても、外からデータや判断基準をあらかじめ教えられて、それを基に判断するというのは、これからの時代、AIとは呼ばれなくなるでしょう。将来的には、集めてきた情報そのものを自分で変える(アウトプットそのものが変わる)、という時代が到来すると思います。入力される情報そのものを自分の判断で選別することで、より深くブラックボックスの中を見て、判断していけるようになるとイメージしています。

たとえばGoogleも、AutoDrawのように(https://www.autodraw.com/)絵を描けるようになりましたが、あれは与えた中から特徴的なものを考えて抜き出して、組み合わせることで「表現したい絵はこういう感じですよね」出してくれるものですね。これは、どちらかというと、インプットは受動的だけど、アウトプットが能動的ですよね。

 

autdraw01

AutDrawで「家」の形を手書きしたもの

 

 

autdraw02

AutoDrawで手書きしたものをgoogleが「Do you mean:」で家や犬小屋と認識し、書き換えたもの

 

第3回では「パターン認識」に焦点を当ててお伝えします。

 

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