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【対談】日本と中国、Withコロナの今と
これからのトランスフォーメーション 第1回

20.12.03

#DX #対談

日本と中国を知る「日中異文化経営コンサルタント 金 鋭氏」×「方正株式会社 代表取締役社長 管 祥紅」ふたりの視点から「DX時代に、企業に求められているもの」について語っていただきました。
ふたりとも日本と中国を行き来しており、コロナ禍での自主隔離も経験しています。金氏はリクルートOB、管はリクルート社の仕事に携わっておりました。さらに、1967年生まれの同い年という共通点があります。ふたりの知見と、コロナ禍での経験から日本・中国の状況、そしてDXについて語っていただきます(全3回)。
 
目次
第1回「ふたりが見たコロナ禍の中国と日本」
第2回「HRでDXを成功させるには」
第3回「企業でDXを成功させるには」

 

金鋭氏

日中異文化経営コンサルタント 金 鋭
https://hrp-kinei.com/
日本生まれ日本育ち(神戸) 華僑三世
HR(ヒューマンリソース)経験31年
中国経営者経験20年(民営企業8年合弁企業12年)。中国滞在24年目。

管 祥紅

方正株式会社 代表取締役社長 管 祥紅

 

 

 

 

 

ふたりが見たコロナ禍の中国と日本

金:コロナ前後というところで、中国の状況とDXを含めたオンライン・オフラインと言う話が話題になります。日本はコロナになった瞬間にオンラインにいきなりシフトしていった。ZOOMなどのツールを使いながら。最近はオンライン疲れもあるように聞いています(笑)。中国では、オンラインのインフラができている状態だったので、日本とはまた状況が違いましたね。友人に「中国はキャッシュレスだよね。スマホを持っていない人やお年寄りはどうしているの?」と聞かれますが「皆キャッシュレスで生活していますよ」と答えます。できるかできないかではなく、使わないと生きていけないのですね。買い物も地下鉄も。携帯はインフラですから。

管:面白いと思ったのは、中国で比較的若い人はITツールを使いこなしているが、年配の方もIT化して道具を使いこなしているというところです。年齢に関係なく使っていますね。

金:こうなったのもつい最近で、インフラとして出来上がっている状態ということですね。最近よく言っているのは「デジタルの中のリアル」が重要になると思っています。アナログとデジタルがありましたが、最近の中国はデジタルがすべてになりつつあり、デジタルが当たり前の世の中では差別化が難しいんですね。たとえばデリバリーは中国の2サービスともあまり差がない。ドライバーのクオリティも差別化のひとつですね。またはコメントの書き方だったり。そういった「デジタルの中のリアル」の出会いや感動をどう生み出していくかですね。

管:振り子のように、アナログからデジタルへ振り切りましたが、それが戻って、アナログ的な要素が大事になってくるイメージですね。

金:上海はソフトダウンしましたが、日本の友人によく言っているのですが、中国人がこれだけ感染爆発を抑え込めたのは、自衛の意識が強いということがあります。家族にうつしたくない、出てもいいよと言っても外に出ない、外食もしない。3~5月の3ヶ月はほぼ外食しないんですね。私も上海に戻ったときに、友人と会食したのですが、3ヶ月ぶりだったと。オンラインだけで人は生きていける、全部生活できるんですね、中国では。それでも、やっぱり人に会いたい、しゃべりたい、オフラインの価値を再認識しました。

管:もともと半月ずつ日中を行き来していましたが、ほとんどデジタル化して仕事していました。雰囲気や温度感、感情を伝えやすいということに価値を感じて現地まで行っていました。しかしこの春からはずっと東京にいました。色々とストレスが溜まったことがありましたね。会って話をするところとか、おっしゃるようにアナログが必要だなと感じました。

 

対談する金氏と管

 

オンラインとオフライン

金:日本は、慣習的なところが、テレワークやリモートワークで後押しされたところがありますね。コロナで「もうそれしか無い」となって進んだところがありますよね。中国ではオンラインとオフラインの良いところを活かす話が多いが、感覚的ではありますが日本では全部オンラインでという感じに振り切っている印象を肌で感じています。

管:日本のオンライン化の程度が低いためですかね。中国は政府のコミュニケーションもほぼ携帯でできる。その場で認証してくれるとか、手続きができるとか。

金:DXという意味では、中国が進んでいますね。

管:中国は金融機関も政府もはんこを使用していませんからね。

金:人事系のセミナーも、昔はすべてオフラインでした。今はオンラインが当たり前。オンラインとオフラインには両方いいことがあるというのが見えてきました。オンラインだとコメントと質問が多いんですね、実は。そんな発見もあり、最近は研修を半分オンライン半分オフラインといった合成でやったりもします。

管:日本だと反対に、少しだけアンチデジタル(オンライン)というところがありましたよね。

金:ありましたね。

 

話を聞く金氏

 

管:これからはオンライン推進ムードになっていくと思いますが、実際にやっている程度はまだ低いのです。日本も中国もエンタープライズ向けのITソリューションをしている。日本は古い常識にとらわれている気がするんです。「携帯が不安全だ」とかですね。中国の大手企業経営者と話をすると全部デジタル化しないと採用しないとか、経営者は車の中などでレポートをチェックして処理している、という状況ですから。ハンコなど信じられない、オフィスで決裁はしたことがないですね。

金:日本は個人情報保護の観点が強いのと、情報に対しても敏感ですね。中国で普及した理由は「便利だから」これが一番ですよね。テンセントのWeChatは家族との連絡だけでしたが、今はこれがないと仕事にならないです。契約書も送るし、割り勘機能もついていますから。現金も持たないし。お客さんとのやり取りもWeChatが早い。将来メールが無くなるのではないかと話題になっていました。

管:WeChatはポータル感が高いですね。

金:中国は利便性で入り、あっという間にアリババとテンセントが中国に普及させました。ここ3,4年くらいでキャッシュレス化しましたね。タオバオなんかもそうですが、結婚のご祝儀や子供の小遣いもこれで…(笑)

管:僕もそれに慣れてしまって、財布を何回も忘れてしまうんですね。中国にいると全く必要ないので。

金:最近の中国は、現金はかろうじてですがカードすらちょっとというお店もありますね。

管:アメリカの大統領選挙が時間かかっているのも手作業ですからね。中国でもしこういうことがあったら一瞬で結果が出ているだろうと思います。

 

対談する金氏と管

 

 

 

次編へつづく

第2回「HRでDXを成功させるには」
第3回「企業でDXを成功させるには」

#DX #対談

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