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【対談】日本と中国、Withコロナの今と
これからのトランスフォーメーション 第2回

20.12.10

#DX #対談

日本と中国を知る「日中異文化経営コンサルタント 金 鋭氏」×「方正株式会社 代表取締役社長 管 祥紅」ふたりの視点から「DX時代に、企業に求められているもの」について語っていただきました。
ふたりとも日本と中国を行き来しており、コロナ禍での自主隔離も経験しています。金氏はリクルートOB、管はリクルート社の仕事に携わっておりました。さらに、1967年生まれの同い年という共通点があります。ふたりの知見と、コロナ禍での経験から日本・中国の状況、そしてDXについて語っていただきます(全3回)。
 
目次

 

 

 

HRでDXを成功させるには

管:日本の優秀な若い人は、金融機関やマスコミや商社に入っていますよね。中国は、優秀な人が一気にIT業界に入ってきた。この人材の流れが、ITをコア産業に押し上げました。

金:日本だと人気トップ10は大きくは変わっていないように感じます。損保や商社や航空会社。安定とネームバリューの高い会社ですね。ベンチャー企業は上位にないですね。中国では公務員も人気があるようです。

管:中国での人材情報には明るくありませんが、優秀な人は公務員ではなくネット企業に入っている、これは間違いありません。
メーカーではなく、もっと活躍できて、もっと夢があるところに。ファーウェイやアリババなどですね。シリコンバレーにも、たくさんの優秀な中国人がプログラマやエンジニアとして働いていますね。
人材が集まっている会社では当たり前のようにイノベーションが認められている。良い循環が中国にはあります。

金:オンラインを含めDXでより効率化や、変革をしつつオフラインの良さもと言う感じでしょうか。効率化できるものはオンラインでと言う流れは必然ですね。採用の場面では最終面接はやはり実際の人と合わなければと思います。

管:オンライン・オフラインの良いとこ取りをして活用するのは賢いやり方ですね。

金:人事システムはこれまでは社員管理が基本だったと思います。社員管理から評価や配置、育成を含めたいろいろな要素を組み合わせ会社の根幹である人そのものを会社でどう見てどう育ててゆくかが鍵になりますね。優秀な人材が入社し最終的に会社に合う人材に育成するためにキャリアと共にシステムをどう活用するのか?効率化という意味では携帯で評価プロセスをチェックするようなイメージです。

管:管理の仕組みが増えてきましたね。技術も進んできたので、どんどんサブシステムがデータを持ってきて、その中から様々な角度でデータの可視化が容易になりましたね。市販のツールやフリーソフトでもできることがかなり増えてきました。

金:研修の講師をしていますが階層別に新入社員研修、マネジメント研修と行っていました。今後は、研修という世界も変わってくるのではないかと思っています。育成計画や本人の状況に合わせその人にあったタイミングやスキル、レベルをカスタマイズして柔軟に対応して行く。Aさんの成長に合わせたタイミングとレベルに応じてデータを活用しながら個別に行う。もちろんそのためには人事戦略と共に育成計画を含めた戦略、戦術が重要になりますね。

 

 

講演を行う金氏

 

 

管:中国で教育関係の会社もやっていて、アダプティブラーニングをしています。ITを使って診断していました。今、高校と中学で行っています。中国の学校は規模が大きくなっていて、結果的に親が焦って子供の学歴を高めようとし、その結果80人クラスになってしまう場合もあります。それを、クラウド環境で宿題や試験状況をリアルタイムで管理し、成績ランキングを見るというようにDXしています。

金:家の子供がコロナの影響で授業が5月くらいに無くなってしまいました。オンラインで授業を受けているのですが私のところにアラート、宿題の状況を含め細かく丁寧に状況が送られて来ます。子供は緊張すると思いますが、親としては見える化されているので分かりやすいですね。私は専門がHRですので、人事の仕事の領域が今後大きく変わってくるのではないかと思っています。人事部も相当DXできるのではないかと。かなり進んでいるとは思いますが人事戦略を元にデータをデザインする人、デザインされたデータを元に考える人、具体的に動かして行く人。それが人事の今後になっていきますね。

管:今は事務手続き的な人事の仕事はたくさんありますね。その仕事の何割かはなくなるというのが、今の話ですね。ルーチンはコンピュータの最も得意とするところですからね。
現状の人事の仕事は7、8割がDXできますね。集めたデータをもとに、AIがアドバイスして人事を助ける様になると思います。たとえば、うつ病の人が多いから報連相を改善して・・・というような。そうして、人間にしかできない仕事に人事は集中できるようになるわけですね。

 

 

対談する管

 

 

金:先日日本のTVで「オンライン診断にあまり積極的でない」という話を見ました。一つは手数料など料金の問題。一つは、手間が増えてしまうこと。医療の現場も様々な状況の中大変な状況ですね。しかし患者はオンライン診断を望んでいる。中国は一部AIで診断してもらえますよね。

管:英語だと「Embrace the change (変化をあたたかく受け入れる)」ということですね、これが少し足りない。たとえば遠隔診療なんかも、時代の流れですよね。

金:固定観念と先入観というのが一番の障壁で、どう取り払うかだと思います。WeChatなんかも使い出すと便利ですからね。変化をどう受け入れるかと言う事ですね。

管:80歳を超えた父が実際に使ってみると楽になった、便利になったと言っているわけですから。素直にマインドを変えることですね。

金:マインドセットですね。年齢を重ねると変化への対応は難しくなる所がありますね。マインドセットの更新が必要と思います。

管:辛い話ですが、我々もマインドセットの更新が必要ですね(笑)。若い人のマインドセットも大切にして、若い人にチャンスを与えていくことも必要ですね。重要なのは、年齢と言うよりは、頭の柔らかさですね。金さんが見ている中国系企業の人たちはみんな柔軟ですよね。

金:まさにそうですね。日本の人々は意外と今の中国や中国人の方々の柔軟さを知らない。伝わってない所もありますね。

 

 

次編へつづく


第3回「企業でDXを成功させるには」

#DX #対談

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